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香港からブツブツ
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日産がルノーと提携したり、大手投資会社が日系企業に参画する話は以前では考えられなかったことが、今ではそれほど驚くこと無く受け入れる時代にはなっていますが、このたび発表された読響と香港フィル合併の話は本当にびっくりしました。昨年エド・デ・ワールトがコンサートとオペラ「さまよえるオランダ人」のために読響を振り、好評を得たのは在京のクラシックファン方々にはご存知かと思いますが、その縁がきっかけで、まさか2つの国をまたいで、オケが合併するとは思いも寄りませんでした。香港フィル側からの情報ですと、殆どが日本人メンバーですがオペラ演奏の経験豊富な読響、一方では多国籍メンバーを抱えながらオペラの経験が乏しい香港フィル、お互いの特徴をコラボすることで、アジア有数のオケを仕立て上げる、というのが今回の目的だとか。メンバーのそれぞれ1/3を2-3年交代で交換しあい、5-10年後には香港読売交響楽団を創設するそうです。お互いの音楽監督は香港フィルは従来通りエド・デ・ワールト、読響は来シーズンから就任するスクロヴァチェフスキーと2頭制を合併迄は継続しますが、将来は2人のいずれか、もしくは別の指揮者を招聘する可能性もあるとの事です。日本と香港は4時間弱のフライトで行き交うことは出来ますし、どちらもアジアのオケ、読響は読売グループの豊富な資金、香港フィルは香港政庁の莫大なバックアップ(オケの予算の内70%が政府予算)で賄われていますので、弱体化した状況での合併ではなく、非常に建設的な合併なので、オケ側からメンバーへの交渉もスムーズに進み、今回の計画が果たされたそうです。思い起こせば、新星日響と東フィルの合併のニュースを聞いた時、ぼくも相当驚いたものですが、今となってはコンサートとオペラの世界で東フィルの存在というのは、既に認知されたものですし、ヨーロッパではオケの統合(オランダやイタリアの放送オケの合併などのように)など、それほど驚くようなことではないこと、そしてそのいずれもが成功をおさめていることから、今回の香港フィルと読響の合併も、必ずや素晴らしい結果が生まれるかと思います。

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